つながる風景ラボ

暮らしのまちを楽しむブログ

流山おおたかの森駅周辺

■街並み因数分解
 風景をつくっている要素をほぐして眺め、独自に解釈してみます。

 

流山おおたかの森駅周辺を散策しました。

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東部アーバンパークラインとつくばエクスプレスが交差する駅前は、

つくばエクスプレスの整備と併せ約275haの大規模な土地区画整理事業により形成された市街地です。

平成10年1月都市計画決定され、平成12年3月事業認可を取得し、令和元年5月に換地処分されました。

新市街地地区(流山おおたかの森駅周辺)のまちづくり|流山市 (city.nagareyama.chiba.jp)

 

東西南北4つの駅前広場は、それぞれの顔を持ち、歩行者専用やバスタクシーの乗降場を機能的に配し、安全で快適に過ごせる広々とした空間となっています。

それぞれのゾーンごとに特徴と方針を整理した、まちなみづくりの指針が整理されています。

まちなみづくり指針|流山市 (city.nagareyama.chiba.jp)

 

まず、流山おおたかの森SC側に降り立つと、広告物を含めた修景のコントロールが行き届いていることに驚きました。

地区計画

つくばエクスプレスの整備と併せて広域的な都市拠点の形成を目的としている

・6つの地区設定(共同住宅地区・計画住宅地区C・沿道市街地地区A、B・商業・業務地区A、B)

・建物用途制限、敷地面積の最低限度、壁面位置の制限、かき又はさく位置の制限)

木地区土地区画整理事業地域内の地区計画の方針 (city.nagareyama.chiba.jp)

 

景観計画

流山市全体においてグリーンチェーン戦略を掲げ緑が連続して見える風景を保全及び誘導しています。

ガイドライン 再校.indd (city.nagareyama.chiba.jp)

景観計画重点区域 つくばエクスプレス沿線整備区域

 区域内をA・B・C・D・Eと特性により5つにゾーニング土地区画整理事業区域と、 

 自然を保全する市野谷の森が共存する区域により配慮事項が設けられています。

ガイドライン 再校.indd (city.nagareyama.chiba.jp)

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広告物については、平成30年 流山市広告物条例が制定され、平成31年4月1日に施行されました。

さらに「特定屋内広告物」として窓内の広告物についても条例の適用範囲となっています。

流山市広告物条例|流山市 (city.nagareyama.chiba.jp)

 

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そのほか、駅周辺で目にした景観配慮。

①広場内倉庫(?)の設え

②舗装仕様と色彩を抑えた点字ブロック

③寄贈を案内の柱(シンプルであり広場内で統一が図られていた)

④樹木照明の変圧器(景観色)

⑤踏切前の手すり(景観色)

⑥駐輪場の目隠しルーバーと東電支線カバー(景観色)

⑦矢羽根型公共案内

⑧芝生養生範囲ロープ

⑨郵便ポスト

 

また、まちなみづくり指針にもありましたが、官民双方による公共空間づくりとして、歩道用空地が設けられていました。

境界プレートがありますので、官民境がわかりますが、それ以上に、同じ舗装ブロックを使用しつつ、縦横の貼り方を官民で分けている非常にユニークな事例です。
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一体的に植栽やベンチが供えられたすてきな歩道状空間を創出していますが、よく見ると縦貼り横貼りと官民境がわかるようになっており、同一素材を使用することで、統一感のある状況となっていました。


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